1月17日

 今日は特別な日だ。17年前の今日、神戸の大震災。信じられない出来事だった。

岡山で京焼の窯を築き、作陶をしてきた友人の永田町の実家はつぶれ、その日帰省していた奥さんと子供たちは奇跡的に這い出して助かった。気丈にも彼らは岡山には帰らずボランティアとして残った。僕は県北の彼のアトリエを慰問し、彼の友人の禅僧が神戸に水や援助物資を持って動き回っている様子などを聞き、心配しながらも酒などを飲んで過ごしたことを思い出す。彼も数年前孤独に亡くなった。

1月17日僕の誕生日。17年前から僕の誕生日は別な意味で特別な日になってしまった。そして昨年。それにもまして悲惨な出来事が起こった。また今日も僕は酒を飲み彼を思い出し、昨年犠牲になった人のことを考えてやりきれない気持ちになっている。

 昨日から白日会に向けての作品を描きだした。自然災害は仕方の無いことだが、原発事故は二度と起こしてはいけない。放射能の問題さえ無ければもっと復興は進むはずだ。僕は何らかの形で原発を告発し続けていきたい。今回の事故がいかに人の心に深いトラウマになっているのかを少しでも伝えたい。